リテールビジネス研究所

R・B・Kおもてなし調査隊がいく!今月のPATROLvol.126~131

年間1,300以上のショップを見ている専門調査員「R・B・Kおもてなし調査隊」がリアルな現場をレポートします。

今月のPATROL vol.130

vol.130
2024 May

[ BIKA(美華) ]

予約当日、店主がぎっくり腰に?!

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SHOP DATA:>>> BIKA (美華)   

住所:東京都台東区池之端4-25-11
TEL:03-3821-3347

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
25点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

緊急時、お客様の事を考えて行動していますか?
by 調査員T.A

友人夫妻と4人で「根津神社つつじ祭りを見がてら、谷根千巡りで美味しい物を食べよう」という事になりました。夫婦同士で逢うのは今回が初めて。「当日はかなりの人出が予想されるので、ランチの予約は必須」と、地元に詳しい知人からアドバイスされ、「ニラそばが有名だが何を食べても美味しい」という中華店を教えてもらいました。初対面4人のランチは中華をシェア♪すぐに仲良しになれそうな気がします。

飲食店の調理人が急病になったケース・・ 慢性的な人不足で、限られた人数での運営が続くと心身ともに疲労の蓄積があるだろう。そんな中、メニューの絞り込みをして営業するのはよかったが、予約のお客様に一報は必須。事情とメニューのお伝えはお客様ファーストでお願いします。

行列の他店を横目に、
楽々入店したのは良かったが・・・

案の定、当日はどの店にも開店前に行列が出来ており、予約をしておいて大正解だと思いました。
店内に入って予約名を告げると、おかみさんが出て来て「ごめんなさい」と手を合わせました。今朝店主がぎっくり腰になったが、本人が大丈夫だと言うし、何とかなると思って店を開け、こちらにも電話はしなかった。だがやはり辛いので麺類2種と簡単な点心3種しか出来ないとの事でした。「はて?」

お客様の要望に応えられないのに

電話での予約時に「色々なお料理を4人でシェアしたい」と要望を伝えてあったはずです。予約のお客様の要望に応えられない可能性があるのに、なぜ連絡をしてこなかったのでしょう?早めに現状をお客様に伝える事は大事なのでは?少なくても30分早くわかっていれば、開店前の別のお店に並べたと思います。
私はムッとしましたが、連れ3人はそろって店主の病状に同情して頷き(いずれも重度の腰痛持ち)、「大変でしたね。そのメニューで十分ですよ」と席につくではありませんか。初顔合わせの席で雰囲気を悪くしたくないしなぁ。

臨機応変な対応を望みます

気を取り直して点心とビールで食事を進め、「この後は人気の麺2種をシェアしてから、谷中に向かおう」という事になりました。
スタッフにオーダーすると、迷惑そうな表情で「うちは麺のシェアはお断りしている」との事。渋々人数分の麺をオーダーしました。会計は、合計額のみを口頭で伝えるだけでした(初対面のメンバーでなければ、明細を検証したかった)。おかみさんは「ご理解ありがとうございました。次回はサービスしますからいらした時にそう言って下さい」と挨拶しました。どこまでも自分ファーストなお店でした。(怒)

今月のPATROL vol.129

vol.129
2024 April

[ OUTLET COSME Dream market ]

商店街のアウトレットコスメ
       接客をする

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SHOP DATA:>>> OUTLET COSME Dream market  

住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-9-9
URL:https://dreammarket.crayonsite.net/

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
70点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

溢れる商品
購入する人、仕方も様々
by 調査員A.I

コスメは生活必需品のひとつ。種類やメーカー(ブランド)、更には値段も様々で、誰もが使用する目的は決まっているものの、あまりの数の多さに選ぶのが難しい。ネットの情報や口コミ、CM、雑誌と情報源はたくさんあるが、その中の一つとして実際に説明してもらうことも重要だと思う。私はコスメに関してそれほど詳しい方ではないので、接客してもらうことは購入の重要なポイントになる。

ここ数年アウトレットコスメ店が増加している。韓国コスメ、食品、洗剤等バラエティに富んだ品揃えだ。アウトレットなので主な仕事は品出しとレジが主流。店には入るが、知らない商品が多いので購入しない客も多いと思われる。今回のように、声掛けや少しのアドバイスがあれば、買い上げ率は一気に上がるだろう。

リーズナブルだけじゃない
ショップとしての魅力を感じた

駅前の商店街の中にあり、とても狭いがいつも混雑している店である。昨年2月に開店したばかりで、当初は接客に関して期待をしていなかったが、以前ある商品を見ていたら、思いがけずスタッフから声をかけられた。「迷っているならこれがいいですよ。私もこれを使ってから肌が明るくなったって言われました」アウトレットなのでリーズナブルだし、じゃあ試してみようと思い購入した。それ以来、商品の相談に乗って貰える買物しやすい店舗として利用するようになった。

コスメ商品はリピーターを増やすことが重要。
接客もその要素のひとつ。

今回はお声掛けはなかったが、店内で待機しているスタッフに声をかけたところ、快く応対してくれた。ヒアリングもしてくれるし、複数の提案もしてくれる。会話もあるし、そこから絞り込んだ提案もある。多種多様な商品なので、詳しい商品説明とまではいかないが、難しい言葉を使わないのでかえってわかりやすい。 小さい売場で、お客様が多く、あまり長い対応は適さないと思うからだ。

会計はスピード、正確さだけが重要ではなく、
親切・丁寧も大事。

今回、残念だったのは会計をしたスタッフが無表情で機械的だったことだ。会計は、お客様とのコミュニケーションを図るとても重要な場所なので、間違えなければ良いという業務ではない。機械的にやっていると、お客様から話しかけられた時に上手く対応ができるのかと心配になった。 会計が終わりお店を出る時には、とても感じの良いお見送りの挨拶があった。気持ちのいい挨拶は次につながるきっかけになると思った。

今月のPATROL vol.128

vol.128
2024 March

[ 京王電鉄バス ]

温かい時間をありがとう!

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SHOP DATA:>>> 京王電鉄バス  

住所:東京都府中市晴見町2−22
URL:https://www.keio-bus.com

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
100点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

2月の冷たい雨の朝、心が温かくなる素敵な対応に出逢いました
by 調査員T.A

私鉄京王線と小田急線は、都心よりやや西側を平行して走っている。それを繋ぐバスはとても便利だが、平日の朝は、お天気のよい日でも交通渋滞で、始発の停留所でない限り、5~10分遅れはあたりまえ。「バスは時間が読めない乗り物」と思って、時間にゆとりをもって利用するようにしていた。

雨の日は、時間が読めないと同時に乗客数も増え混雑してトラブルが起こるケースも多々あると思う中、お客様に「冷たい雨の中~」というフレーズでお詫びや、様々なお客様への配慮ある対応は素晴らしすぎる!バス運転士も人材不足が続いている故に、素晴らしい運転士には、賞賛とベースアップをお願いしたい。

大雨の中、5分遅れでバスは到着 

大雨の平日朝にしては珍しく、5分遅れただけでバスが到着した。いつものように乗車してICカードをかざすと、運転士から「冷たい雨の中、お待たせして申し訳ありませんでした。○○行きです」と声がかかった。「えーーー!」あまりにも丁寧な挨拶にビックリして運転士の顔を見ると、目を合わせてニッコリ笑った。いつもは見かけない若い男性運転士だった。いい人だなぁ。

運転席の隣にいる迷惑な乗客にも

入口すぐ横、手摺につかまった男性が、運転席に張り付くように立っていた。知的障害を持った男性のようで、何やらつぶやきながら、終始指差し確認をし、運転士に合図を送っていた。時折運転士に話しかけたり、運転士のシートベルトや運転士を後ろから触ったりもしていた。運転の邪魔になりとても迷惑だろう。「危ないですからお座りください」ときつく言う運転士もいるだろう。ところがこの運転士、何かされるたびに優しい表情で「うんうん」とうなずいて、この男性をうまーくかわすのだ。

細やかな気配りと温かい対応

なんていい人なのだろう。そんな中でも、他の乗客への声掛けも常に行い、どこの道路渋滞でどのくらい遅れているのかをきちんと説明し、バスが遅れている事とバス停でお待たせした事へのお詫びの言葉を常にアナウンスしていた。終着駅では、前に停まっているバスの位置の関係で、歩道から少しだけ離れて停車している事を説明し足元に気を付けて降りて欲しい事、遅延のお詫び、乗車へのお礼の言葉をアナウンスしてからドアを開けた。素晴らしい対応に拍手を送りたくなった。 運転士Mさん、心温まる時間をありがとうございました。

今月のPATROL vol.127

vol.127
2024 February

[ クレープリー・アルション ]

人気店ゆえのもどかしさ

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SHOP DATA:>>> クレープリー・アルション  

住所:大阪府大阪市中央区難波1-4-18
URL:https://www.anjou.co.jp/shop/crepe/

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
70点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

難波の人気店クレープリー
by 調査員T.O

資格取得のための講座で知り合った友人とランチ。彼女の誕生日直前ということもあり、リクエストに応えて彼女のお気に入りの人気店クレープリーを訪問することに。三連休初日ということもあり、開店時間の11時に予約をしたうえで当日を迎えた。

ルールは各店に存在する。特に人気店であればオープンと同時に、ランチ戦争がはじまる。スタッフはルールに沿って案内することは否めないが、寒い小雨降る日に、外で並んで待つ身への考慮もほしい。 ルールの伝達は、表情ひとつで緩和されるのだから。

2分のフライングに怪訝な表情

朝から生憎のお天気。肌寒く、小雨のそぼ降る中、予約時間の2分前に店に到着した。人気店だけあって既に行列が出来ている。傘をたたみながらガラス戸を押し開き、店内に入ったところ、入口にいた 女性スタッフが怪訝な表情でこちらを見る。「あの、11時に予約している…」 こちらの言葉が終わる前に「開店前なので、外で待っていただけます?」と言い放たれた。

追い出されたわけではないけれど… 

小さい個人店では無いし、若いスタッフに臨機応変で柔軟な対応を求めるのが難しいのは仕方がない。開店準備に追われてカリカリしているのも理解はできる。素直にあと2分、外で待つことに。店の外壁に赤い木枠の大きな窓があり、厨房の様子が見える。若いスタッフが5~6人楽しそうに談笑しながら準備をしているのが見える。和気あいあいと活気のある雰囲気は決して嫌いではないが、 何人ものお客様が雨の降る中、震えながら開店を待っている状況にもう少し配慮がほしいとモヤモヤしてしまった。

ソツのないマニュアル接客

11時を少し過ぎ、扉が開いた。「ご予約のお客様、どうぞお入りください」と、マネージャークラスらしきスタッフからの声がけ。 入口で予約名の確認に続き、 お誕生日クーポンの画面確認などに手間取る友人 座席でオーダー時に確認すればスマートなのでは?と思ったが、このお店のマニュアルなのだろう。テーブル担当は、ソツなく接客をこなしてくれた。蝋燭を立てたバースディケーキのプレゼントや写真撮影等、 気の利いたサービスなだけに、表情が硬かったのが残念だった。

今月のPATROL vol.126

vol.126
2024 January

[ サヴァトミー ]

お腹も心も満たされる空間

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SHOP DATA:>>>  SAVATOMY(サヴァトミー)  

住所:大阪府大阪市中央区安土町1-4-11
URL:https://www.instagram.com/savatomy_osaka

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
100点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

2023年2月オープンの 『 シノワビストロ 』
by 調査員C.O

昨年、喪が明けたばかりの友人と久しぶりの会食。 子一人で諸々の手続きをする大変さを知っているだけに、美味しい日本酒で労おうと声をかけた。 平日だし予約なしでも大丈夫だろうと高を括り、モノトーンのオールインワン(お悔みコーデ?)に身を包んで堺筋本町に向かったのだが…。

コロナが一段落し、友人との再会は、ご飯を楽しみながら語り合いたい。特にグループになると、酒がすすみ、声が大きくなるケースがあるが、客から注意することは出来ずに場所を変える事もある。常に店全体に目を配り、目につくことがあれば店からのお声掛けをお願いしたい。

予約なしの初訪問に 温かい笑顔でのお出迎え

お目当てのお店が、なんと、臨時休業! 寒空の下、近隣をウロウロしていると、ガラス張りのファサードのモダンなお店が目に留まった。 イーゼルを眺めているとガラス戸が開き、笑顔の女性が「こんばんは」。予約していないことを告げると、「大丈夫ですよ。準備しますので、中でお待ちくださいね」と、店内へ招き入れてくれた。

もしかしたらマニュアルなのかも知れない(笑)
それでも嬉しいコミュニケーション

おすすめのメニューを一通り説明し終えた後、女性スタッフがわたしに顔を向けると「素敵ですね…」 と一言。戸惑うわたしに「いらっしゃった時から、おしゃれな方だなって思って」と微笑みかける。 『男女二人連れのお客様は、何でもいいから、どこでもいいから女性をほめるべし』のマニュアルがあったのかも知れない…という穿ったものの見方をするのが大人のたしなみ(イヤなところ?)だという自覚はありつつも、わざとらしくないほめ言葉にもちろん悪い気はしない。否、むしろ嬉しい。 地味かっこいいコーディネイトを選んで正解だった。

絶妙な目配り、心配り

隣のテーブルのグループは、どうやら常連客のよう。仕切りのない開放的な空間なので、賑やかな会話が店内に響く。こちらの会話が聞き取りにくくなりそうな、盛り上がりが最高潮に到達する前の絶妙なタイミングで、グループに追加オーダーやお冷やのおかわりのお声がけに現れるフロアスタッフ。おかげで、こちらも要らぬストレスを感じずに最後まで気持ちよく食事を終えることができた。支払いを終えると男性シェフが厨房から挨拶に。フロアスタッフと共に、店外に出て見送ってくれた

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