リテールビジネス研究所

R・B・Kおもてなし調査隊がいく!今月のPATROLvol.144~149

年間1,300以上のショップを見ている専門調査員「R・B・Kおもてなし調査隊」がリアルな現場をレポートします。

今月のPATROL vol.145

vol.145
2025  August

[ PEP ]

おひとりさまへの
   お声掛けと気配り

SHOP DATA:>>>PEP

東京都調布市小島町2-48-26 調布サウスゲートビル 1F
TEL : 042-444-2362 

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
90点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

映画の帰りは寄り道してby 調査員T.I

時間ができると映画を観に行くことが、年々増えた。きっかけは、沿線にある小さな映画館の会員になったことで、独りで映画を観ることにも慣れた。 今回は、話題作「国宝」を観に行くことにした。 もともと、日本の古典芸能が好き、歌舞伎も好き!というベースもあり、楽しみにしていた作品だ。 さて、映画の帰りは一軒ぶらり行きますか。

飛び込みで一人で入ると、人数確認後に断られるケースがある。一人客は単価が低い、席数と効率、状況等で判断するケースはあるだろう。お一人様の取り扱いは、店によって差があると感じる。対応がよかった所には友人を連れて再来し、顧客になるケースも多々ある。お一人様への接客にも注目したい。

配膳中でも笑顔でお声掛け

時間は20時過ぎ、独りなので駅方向に足は向いているが、映画の後は少し余韻も楽しみたい。 オープンテラス席もあり、店内の魅力的間接照明に導かれ、スペインバルに入ってみることにした。入口に向かうと、店内からテラス席へ配膳する男性スタッフが気づいて、笑顔で「こんばんは、少々お待ちいただいてもよろしいですか。お席の確認を致します」とすぐに声掛けがあった。テラスは満席、暗い店内も賑わっている様子なので、席の確保は難しいかもと思いつつ、言われるまま入口付近で待つことにした。

ハイチェアーの荷物の配慮

男性スタッフは、テラス席のお客様ににこやかに配膳を終わらせ、店内の座席の確認をしてくれた。「お待たせして申し訳ありません。ただいま、ロングテーブルはご用意できます。他のお客様をお通しすることになるかもしれませんが、よろしいでしょうか。と笑顔で断りを一言添えた。長居するつもりはなく、スペインバルなので、カヴァとピンチョスを摘まむ程度でいいかと思い選択したつもりだ。承諾すると、ロングテーブルに案内され、テーブルも椅子も高さがあった。案内した違うスタッフは手荷物を察してくれ、「ただいま、お荷物入れを用意致します」と言って、隣席に荷物BOXを置き、「こちらにどうぞ、失礼します」と荷物の上に布を掛けてくれた。椅子が高いせいもあるかと思うが、足元には置かず、隣席に荷物BOXを置いてくれたことは嬉しい驚きだった。

飲酒にはお水は不可欠

メニューについての説明は、やや頼りない所もあったが、料理の提供時は笑顔とメニュー名をきちんと伝えてくれた。スタッフは新人のようで、アルコールの冷蔵庫前で、メモを取りながら説明を受けている姿を目にした。オープンキッチンのスタッフも調理しながら挨拶し、ホールとの連携も声を掛け合いながら取れていた。呑みながら食べ進め、アルコール2杯目の時に、「よろしかったどうぞ」とお水をさりげなく持ってきてくれた女性スタッフがいた。声掛けしないとお水の提供がないことが多いので、嬉しかった。会計時も、ポイントの確認や「お近くですか」等軽い声掛けもあり、映画後のイイ余韻のまま帰路に着いた。

今月のPATROL vol.144

vol.144
2025  July

[ リストランテ濱崎 ]

舌も目も心も大満足のランチ
満点を逃した理由は…?

SHOP DATA:>>>リストランテ濱崎

東京都渋谷区神宮前1-5-3
東郷記念館2F
TEL : 03-5772-8520 

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
88点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

言わずと知れたイタリアンの名店by 調査員J.S

東京でイタリアンと言えば?との問いに必ず名の上がる有名店。価格帯的にもロケーション的にも敷居が高く、自分で予約して訪れることはおそらく今後も無いと思われる店。
今回、店の器の絵付けを手掛けている旧知のポーセリンペインターさん主催のランチ会に参加する機会を得た。日本を代表するイタリアンレストランのおもてなしやいかに?

普段行き慣れない格式が高い店は客側も緊張する。接客スタイルは様々だ。その中で、シェフが客席に姿を見せるだけで特別な外食のワンシーンになる。今回はアレルギー食材ではなかったものの提供ミスは大NG。 調理場とホールの連携を図る等、二度と同じミスを起こさない取り組みが必要だ.

敷居の高さを払拭する笑顔のお出迎え

店に着いたのは予約時刻の15分前だったが、入口でソムリエバッジを付けたスタッフが笑顔で出迎えてくれた。今回のホストの名前を告げると、スムーズに個室に案内された。美しくセッティングされたテーブルの手前側に2席、奥の窓側に3席用意があり、どこに座っていいのか迷ってスタッフに相談すると「先生はいつもこのお席に座られます」と教えてくれたので、その席を避けて座った。着席してしばらくするとスタッフが現れ「本日は暑いので皆さまがいらっしゃるまでに冷たいお水などいかがでしょう?ガス入り、ガスなしどちらがお好みですか?」と聞いてきて、ほどなく冷たい水が運ばれてきた。

シェフの笑顔のメニュー説明が魅力的

ゲスト5人が揃うと、オーナーシェフが個室に来てメニューの説明を笑顔で丁寧に、かつ気取らずに行い、食前酒の注文を聞き、何か苦手な食材はないか尋ねた。同行者の1人がキウイが苦手だと伝えると、本日のメニューにキウイが入っているので、当該同行者の分は他の食材に差し替えます、と言った。食前酒の紹介を含め、メニューの説明はどれも「美味しそう!食べてみたい」と思わせる魅力的なものだった。前菜から始まり、すべてタイミングよく運ばれてくる料理。運んできたスタッフからもその都度笑顔で料理の説明があった。こちらの席を担当したスタッフは全部で3名。そのうち2名がソムリエバッジを付けていた。スタッフは個室の開いたドアの外側をさりげなく行き来し、ワインのおかわり等にも細かく目を配っていた。常に女性を優先してサービスを行っていた。アンティパストの中にキウイを使ったタルトがあり、キウイが苦手だと伝えた同行者にも同じものが出され・・・・

苦手な食材の確認があったはず

キウイがNGだと伝えた旨を話すと「申し訳ございません」とすぐに別のものと差し替えた。弘法も筆の誤りなのか、この点のみ残念だった。こちらが食後に頼んだカプチーノは美しいアジサイ柄の器で提供され、可愛らしいパンダのラテアートが施されていて思わず歓声を上げた。食事時間は約2時間半。デザートまで終わり、コーヒーもなくなった頃、シェフがテーブルに来て挨拶&会計となった。会計後も「どうぞゆっくりなさってください」と言って席を離れた。会計後、外に出て店の前で記念写真を撮っていると、スタッフが出てきて「お撮りしましょうか」とカメラを預かり「こちら向きですと背景に美しく緑が入ります」と撮影アングルを提案してくれた。久しぶりに、目も舌も心も満たされたランチタイムを過ごすことができた。

ご利用上の注意

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