リテールビジネス研究所

R・B・Kおもてなし調査隊がいく!今月のPATROLvol.132~137

年間1,300以上のショップを見ている専門調査員「R・B・Kおもてなし調査隊」がリアルな現場をレポートします。

今月のPATROL vol.135

vol.135
2024 October

[ げんじ ]

55年間、最高の接客と
お料理に喝采

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SHOP DATA:>>> げんじ

住所:東京都世田谷区宮坂3-12-4 ドム経堂 2F
関連URL:httpげんじ - 経堂/海鮮 | 食べログ

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
100点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

常連店が閉店する! 泣・泣・泣
by 調査員T・I

かれこれ25年くらい前になるだろう、飲食に関しては動物的第六感がはたらく友人と私。 当時、下北沢の2Fにあった小料理屋に入った。 お店はご夫婦2人で切り盛りし、飲み物と一緒に気の利いた3種類のお通しが出てくる。新鮮で美味しいお刺身、揚げ物、煮物等何を食べても美味しく、すぐに常連になってしまった。

当時、この場所があったからこそ、友人達と語り合い、喜怒哀楽。夏は凍ったグラスの生ビール、冬はひれ酒、最後はマグロづけ握りと牛肉たたき握りで〆ていた。いつも仕事や身体のことを心配してくれた。80歳を過ぎても現役を貫き、夫婦で真面目に商売をする姿勢は着実にファンを作った。人生の師匠がまた1人増えた。

日々の手書きメニューも個性
おすすめをさりげなく伝える

それから少し経って下北沢のお店が立ち退きになり、経堂に移転した。
いつも笑顔で迎えてくれ、飲み物がすぐに出てきてお通しがでる。短冊に書かれたお品書きは圧巻だ。席にあるお品書きは短冊のハーフサイズを貼付したものだ。ほぼ毎日、お母さんが筆ペンで手書きしているお品書きだ。手元のお品書きではなく、カウンターの短冊のお品書きを見て発注しているお客様が殆どだ。
そしてさりげなく「今日は○○が入ったからお勧め、すごく美味しいから食べてみたら」と気持ちがこもったお勧め提案もある

名前を覚えて
気さくなお声掛け

昔、寿司職人からスタートされたお父さんは無口な職人気質。挨拶だけは徹底するが、お馴染みさんとしか喋らない。
お母さんがお客様と会話をして、お客様の素性(笑)を確認し馴染みになっていくような気がする。顔と名前を覚え、入れ替わる私たち女組全員の名前を覚え、久々に顔を出した人にも「どうしてた?元気だった」と気軽に声を掛けてくれる。 前回、何を注文したかも覚えているし、野菜をもっと食べた方がいいよとお節介なことも言ってくれる。

年齢問わず顧客になってしまう実力

経堂は飲食の激戦区。縁もゆかりもない経堂でまたゼロからスタートし、コロナでも持ちこたえてなんとか商売を続けてきた。
今回、健康上の都合で、ついに今月一杯で店を閉めるという。よく呑み、よく食べた。お母さんは「まだ、食べるの、もう呑むのやめた方がいい」とストップをかけてくれた。
温かい気持ちのいい接客と何を食べても美味しいお料理は忘れられない。知り合いをげんじに連れて行くと、皆気に入り、顧客になってしまうことが、本当に凄いと思った。魅力満点の店が幕を閉じる。

今月のPATROL vol.134

vol.134
2024 September

[ ABC-MART MONO ]

接客するの、そんなに嫌ですか

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SHOP DATA:>>> ABC-MART MONO(エビスタ西宮店)

住所:兵庫県西宮市田中町1-6 エビスタ西宮専門店街2F
関連URL:https://www.abc-mart.net/shop/?sgender=d:

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
0点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

高校生の頃からの定番と言えば、このスニーカー! 
by 調査員Z

4年前から所謂“推し”ている、天使のような天才アーティストのスタジアムライブで明後日から横浜遠征!歴史的な大型台風接近の(ちょっとオーバーな)予報もあり、履き替え用のスニーカーを新調することに。永遠の定番、ローカットを求めて会社帰りに近所のSC内のショップへ…

客は靴表示のサイズを伝え、試着せずに購入したら、欧米と日本のサイズの行き違い。交換時の他のスタッフの対応も酷い。コロナからスピーディな買物客が増えている故に、サイズの復唱確認は大変重要だ。その一瞬を躊躇することによって、手間と時間がかかることになるのである。

覇気のない、表情の乏しいスタッフ
嫌な予感…

そろそろ捨て時?の定番スニーカーの靴底を見て、サイズを確認してから店内に足を踏み入れた。若い男性スタッフはこちらを一瞥するものの、笑顔も挨拶も無し。感じ悪いなと思ったが、目的は決まっているし、さっさと用事を済ましてしまおうと、気を取り直した。

目の前の客が履いているスニーカーにも無関心

定番スニーカーを指さし、「これの5半をお願いします」と注文。ストックから箱を取り出した男性スタッフは「試されますか?」とマニュアル対応。 「大丈夫です。今も同じサイズを履いているので」の言葉が聞こえているのかいないのか、無言でレジへ向かう。箱は不要だと告げると、交換返品が受けられなくなるとの説明があった。 明後日から遠征なのである。定番のスニーカーなのである。返品なんてするわけがないのである。

同僚思いなのは結構ですが…

帰宅後、ショッパーから取り出すと、明らかに大きい!サイズを確認すると、なんと7?! 翌日、ショップへ。店番中の新人スタッフによると、対応できるスタッフは休憩中とのことで仕方なく他店で時間をつぶし、再訪。 昨日と違う、若い男性スタッフがレジにいたものの、「お待たせしました」の挨拶もなし。 再びの嫌な予感は的中。 わたしの説明を聞くや否や、冷たい表情で「これ、25.5なんですけどね」…って、知らんがな!(怒)日本のサイズに変換するのがお店のルールなのかも知れないが、それならそれで、販売時に口頭でサイズ確認をすべきではないか?(わたしの身長や体格で、25.5cmである可能性は低いだろう。) 交換を申し入れるも「箱が無いので無理です」と、マニュアル対応。たまたま箱が残っており交換できたものの、大手のSC内の大手チェーン店の接客対応なので驚きだ。箱が残ってなければ、本当に交換しなかったのだろうか・・・?

今月のPATROL vol.133

vol.133
2024 August

[ 餃子創作料理十色 ]

個人飲食店の人出不足

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SHOP DATA:>>> 餃子創作料理十色  

住所:調布市仙川町1-48-1 2F
関連URL:https://toiro-sengawa.owst.jp/

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
40点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

近所の餃子屋にぶらり入ってみた
by 調査員C.I

夏季休暇中、友人が久しぶりに街中を避け、家の方に遊びに来ると連絡があった。
住宅街でもコロナの影響で、駅周辺のお店が入れ替わっていたので、ブラブラ散歩をしながら、友人に紹介しながら歩いた。もうすぐ5時になろうとする時刻だったので、以前予約が一杯で入れなかった餃子屋で休憩することにした。

今年は飲食店はどこも繁盛!コロナの影響から退店した小さな空地は、繁華街ではないのにもかかわらず、立ち飲み屋になったり。一方で、通常の個人飲食店が人手不足に陥ると、家族で回そうと考えがち。突発で起きることも加味しながら、備える手立ては必要なのだろう。悩ましい・・・

オープン前に来た客の顔を覚えていない

コロナからは、土日祝は開店時間を早めて営業する飲食店が増えていたので行ってみることにした。 丁度、スタッフが2人がかりで、看板を外に出そうと準備している所だった。 「すみません2人なんですけど・・」とこちらから声を掛けると「5時オープンです」とひとこと。 時計を見るとあと3分、この暑い中、予約はしていない客だが、中に入れて待たせてくれてもいいのになと、 心の中で呟いたが、入り口付近で待つのもお店の方にプレッシャーを与えることになるか・・「では、5時過ぎにまた来ますね」と伝えて改めることにした。 5時5分に再度入店すると、「いらっしゃいませ、何名様ですか?」と先ほど対応してくれたスタッフからお声掛けが、あれれ・・・いつもの習慣かな??

お店のルールは分かるけど…

スタッフが「2名様ご来店です」という声と共に「いらっしゃいませーッ」とカウンター中にいる店長らしき男性の大声の挨拶が響いた。店は小さい店内、客は私たちだけ、大型チェーン店の居酒屋でもあるまいし、なんで大声の挨拶?と心の中で呟いた。案内後、おしぼりとメニューの説明はスムーズに笑顔で行われた。まずは、生ビールとおすすめの「王道餃子」、軽いおつまみを2品を注文しかけたら「お飲み物だけお聞きしますね」とフードの注文を受けてもらえない。お客は誰もいないんで、注文だけは聞いてくれてもいいのにとまた心の中で呟き、友人とメニューを見て待った。 まもなく、生ビールが運ばれてきて、その後にフードを注文した。

個人飲食店もツライ・・・

お勧めの「王道餃子」提供時には、4種の味の説明、調味料は不要だがお好みでと笑顔で説明があった。友人と食事を楽しんでいると、突然、赤ちゃんの泣き声が店内に響いた。客は私達だけ。赤ちゃんの大音響を不思議に思い、声の先を目で追うと、店舗奥の角に赤ちゃんスペースがあり、慌てて、もう1人のスタッフが抱っこひもを身体に装着し、あやしながら厨房付近に待機した。夫が店長で、奥さんがお手伝いにきたのだろうか。抱っこひもを装着しながら、しゃがんだ姿勢は辛いだろうに、笑顔で商品提供をしてくれた。泣き声をBGMにビールと餃子、生後2~3ヶ月の乳児を抱えてのホールは心身共に辛いだろう。個人飲食店の人手不足こそ深刻だと痛切に感じた

今月のPATROL vol.132

vol.132
2024 July

[ MICO宝石店 ]

顔は見えなくても、見える人柄

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SHOP DATA:>>> MICO宝飾店  

住所:東京都千代田区外神田6丁目15-4
MASU no SQUERE AKIHABARA 5
関連URL:https://www.instagram.com/sweet_compass/

おもてなし評価
総合 挨拶 grade
100点 笑顔 grade
パーソナルな対応 grade
grade 再来店したいか grade

近頃のターゲティング広告って、すごすぎる…
by 調査員T.O

例によって真夜中のネットサーフィン中、わたしの好みど真ん中のリングがインスタグラムの広告に出現した。お値段も幅広く、お手頃のももあるが・・・とは言え、ネット通販で初見のお店からジュエリーを購入した経験はなく、一瞬だけちょっと躊躇・・・それでは、初のネットショッピングをリポートします。

コロナ禍より一層拍車がかかったネット通販。ECサイトを立ち上げ、そこからより客層の拡大を図る為に、POPUPへの二刀流も増えている。プラットフォームは違えども、ブランドらしいアプローチとリアル店舗に負けない対応力等、益々サービスの際がなくなる時代になるだろう。

商品のクオリティが伝わる、サイトの「つくり」

インスタのアカウントを訪れてみると、アンティークを中心とした素敵なジュエリーが満載!でも、一番の好みはやはり、ターゲティング広告で出現したリングw…恐るべしAI技術! 一つ一つ丁寧に数カット撮影された画像や商品情報から、商品のクオリティやショップの堅実さが伝わってくる。

有名な商業施設にPOP UP出店している!

固定されたポストを確認すると、今年の初めからアトリエ兼事務所を実店舗として公開しているらしい。そして、半年に一度のサイクルで上野の「PARCO_ya」にPOP UP出店していることが判明。名の知れた商業施設への出店実績は、絶対的な安心感につながる。 この瞬間に、お買い上げは決定していたかも知れない(笑)。とは言え、サイズ感や似合わなかったら…など、多少の不安も抱きつつ、注文(LINEから)のために、とりあえず友達に。 一目ぼれの直感を信じて注文確定。サイズ直しサービスにも申し込むと、折り返しの自動メールとは別に、翌朝に担当者からメールが届いていた。

システムの正確さと、人間のあたたかさ

メールには商品への誇りと感謝が綴られ、サイズの指示は「お手隙の際に」という心配りが嬉しい。2~3度のやり取りの中で、石のカット技法が「バゲットカット」ということからハード系のパンの話題が出てきたのも楽しく、文末の「本日も素敵な一日を」の言葉に思わず笑みがこぼれる。サイズ指示から3日後には商品発送の自動メール、翌日には担当者からもメールが届いた。注文から商品受け取りまで、システムの正確さはもちろん、担当者の誠実で温かい人柄ですべての不安は払しょくされた。直筆メッセージカードと共に届いたリングを見るたびに、また笑みがこぼれてくる。

ご利用上の注意

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