R･B･Kおもてなし調査隊がいく！今月のPATROLvol.24～29

「計算」のカウンターで、次回予約の日程変更について尋ねると、「受付」で変更可能、との回答。言われた通りに「受付」のカウンターに行き、予約日変更の希望を伝えると・・・「13時以降に予約センターにお電話ください」との事。「こちらでは出来ないのですか？」と尋ねると「只今、大変混み合っていますので」の返答。改めて「先程、計算のカウンターで、こちらで出来ると伺ったのですが」と言っても、「混み合っておりまして」と譲らない。受付には数人のスタッフがいて、他に並んでいる患者もいない。対応出来ない程、立て込んでいるようにも見えないのだが・・・。アナウンスの仕方、お断りの説明の仕方ひとつで心証が変わるのに、病人にまたひとつストレスを加えるような対応だとは感じないのだろうか。

ある日の夜から突然痛みだしたお腹（診察の結果、腸閉塞を起こしていた）。痛みで夜も眠れず翌朝病院に電話をかけると、当日予約は行っていないので指定の時間に来るようにとの事。タクシーで向かい受付で状況を話すと、PCで何やら確認作業。こちらは吐き気がひどく、いつ戻してしまうかもわからない体調だったが、ちょっと風邪で来た時と同じような対応で、立ったまま待たされる。「一刻も早く座りたい」、そんなこちらの気持ち表情には出ていたはずなのだが・・・

すると、看護師の制服を着た女性が「どうしてこんなに顔色の悪い人を立たせたまま待たせているの？」と受付スタッフに言いながら、「あなた、具合悪いんでしょ？助けが必要なときはおっしゃってください」とこちらを後ろのソファに座らせてくれ、座っている間に車いすを用意してくれた。そこでようやくほっとしたのだ。とはいえ、なかなか「助けが必要です、早く座らせて！」と声に出すのは、遠慮のかたまりのような日本人には言えない人も多いはず、察してほしいのが本心。それにしても、この看護師と事務局員達の目線が違うのはなぜか、気になる問題だ。

入店すると、受付にスタッフが４名も並んでいることにちょっと驚かされた。受付女性の明るい挨拶を合図に、シニアコンシェルジュ３名が深々と頭を下げて丁寧に挨拶する。まずはコンシェルジュAから「本日のご要件」を聞かれ、伝票記載のカウンターに案内される。コンシェルジュBは必要書類を丁寧に説明。伝票記載中は、少しだけ離れて待機。赤ちゃん連れのお客様には、ベビーカーをお預りしたり、赤ちゃんを抱っこでお預りするコンシェルジュC。カウンターに並べられた伝票を、お客様がとりやすいように、1枚1枚向きを工夫して整えるのも彼らの仕事。細やかな気遣いに脱帽。

記載された伝票は、必ずコンシェルジュが記入漏れなどをチェックする。OKならば番号札とともに書類一式をクリアファイルに入れて渡してくれる。笑顔でソファをご案内し、真夏には冷たいおしぼりの案内もある。どのお客様も緊張感がほぐれ、ゆっくりとソファに座り順番を待っている。そして窓口では、チェック済みの書類を渡されたスタッフが、その後の処理をスムーズにこなす。「雨の中(お寒い中)ありがとうございます」「今日はいいお天気ですね」など声を掛けられ、お客様も笑顔で会話をしている。行内がとても明るい雰囲気だ。

現金引出しのお客様には、「現金はこちらで袋に入れてかまいませんか?」とひと声掛け、あらかじめ袋に入れてササッと渡してくれる。他のお客様の目を気にしながら袋詰めする他行とは大違いで本当にありがたい。また、お身体が不自由なお客様や赤ちゃんを抱っこされているお客様には、なんとコンシェルジュが窓口引き取りの代行までする。窓口スタッフがあらかじめ、「私どものスタッフがこちらで代わって引き取り、お客様のお席にお持ちしてもよろしいでしょうか」と聞いてからの代行。痒いところに手が届くサービスだった。

声を掛けてきたスタッフに、iPhone5と6の違いを尋ねた。説明はあったものの、いまいち大きな変化は伝わらず。新人でまだ慣れていない様子だ。しかもiPhone5は在庫切れとのこと。別のお店をあたろうと思いながらも、とりあえず色々聞いておこうと「iPhone6が曲がったりする映像をネットで見たのですが、本当のところはどうなんでしょう？」と質問をしてみた。「ああいうのは、再生回数を伸ばすために、興味を惹こうとして、無理な力を入れているので、普通に使う分には大丈夫ですよ！」と、1年使っているという、私物のiPhone6を持たせてくれた。その後も、iPhone6とplusの違いについても丁寧に説明があった。じっくり話をして、丁寧に答えてくれる姿に信頼感がわいてきた。「せっかくなら、この人から買いたい！」と思うように。

すっかり、今買いたい気分になっていた私は、購入したい旨を伝えると。。。間もなく新商品が出る可能性もあるので、待ってもいいのではないか、という提案が。現在使っている機種も写真データなどを処理すれば、もう少しもつのではないかというアドバイスまで！それでも今、購入したい旨を伝えつつ、「それにしてもお兄さん、ガツガツ接客して来なくてホッとします」と告げると「お客様に本当に納得して満足するお買い物をして欲しいんです」と。丁寧に料金体系の見直しをしてくれた。夜に受け取る手配をしてもらい、お店を出た。

夜、仕事帰りにお店に立ち寄った。接客してくれたスタッフは他のお客様の接客中だったが、こちらに気づいて会釈。代わりに上司らしきスタッフが対応してくれた。料金体系の説明に不備があったとのことで、彼と上司でお詫びの言葉があった。不備はあったものの、彼の誠実な接客態度に好感を持っていたので、あまり気にはならなかった。今回、接客をしてくれた新人の彼。より豊富な商品知識を身につけ、今後もお客様の満足を追求していくことを期待している。

店内に入ると２階が吹き抜けになっていたので、「上も同じレストランですか？」と尋ねると、「別のお店が入っています、よろしければどうぞ」と笑顔でフロアガイドを手渡してくれました。さり気ない気遣いだけど、これには素直に感心しました！実際私、今まで店舗のスタッフにフロアガイドを手渡された経験はありません。欲を言えば、「あのお店、○○が美味しいらしいですよ」なんて言葉も欲しかったかな。モール内で店舗同士がおすすめし合える、これってモールの活性化として重要ですよね。

美味しそうなデリのビジュアルにテンションＵＰの私は、即「何を食べようか！」モードに突入。豊富な品揃えを前に迷っていると笑顔でお声掛けがあり、「１品チョイスのセットもおすすめですよ」と言ってお得なメニューを紹介してくれました。それでも迷っていると、せかすことなく笑顔で「迷いますよね」と共感の態度。カウンター注文のファストフードスタイルは、メニューの把握と料金比較に時間がかかり、後で他の人のオーダーを見てそんなのあったのか！なんて思う事もしばしば。でも今回はスタッフからのフォローが早く、カウンターを前に孤独に悩む事もなく、納得のオーダーができました。

一度店を出て他店を見てまわった後、パンを買って帰ろうと入店すると、スタッフは笑顔で再来店を歓迎してくれました。そして私の手荷物を見ると「お買い物されたんですね」と話し掛けてきて、「どこから来られたんですか？」とさらに会話を広げました。このスタッフは、食事をした際にオーダーした小豆茶の販売について尋ねたところ、Yes/Noを答えるだけでなく、人気のあるネットショップ等について情報提供してくれました。スロウフードを謳ったこだわりの商品はそれだけで人気を集められそうですが、商品力に甘んじることのない温かみのある接客に、心身共にほっこりしました。

リゾートホテルを思わせる門を入り、建物に近づくとスタッフ３名が丁寧に出迎えた。名前を伝えると、すぐにクロークスタッフがカウンターから出て来て手荷物お預かりの確認があった。案内スタッフについて歩き出すと、有機野菜やスィーツなどが展示されたコーナーがあり、気さくなスタッフから有機野菜やシェフについての説明を受けていると、別のスタッフから試食のお勧めがあった。限定品の人気スフレを今のうちにお取り置き出来るか聞いてみた。すると、クロークスタッフが現れ、「お会計はお帰りの際に。商品はクロークでお預りします」と説明があった。スタッフ同士の連携はバツグンだ！

案内スタッフに続いて、こぢんまりとした庭園に出ると、ガーデンパーティーのような設え。その先に広がる芝生や丘の向こうのお茶室を眺められる贅沢なお席に案内された。こちらでは、お料理はビュッフェ式、ドリンクはフリードリンクでテーブル席にて注文、別途オプションのお料理やドリンクもあった。こちらがお料理を取って席に戻ったタイミングでファーストドリンクが提供され、初めから目配りが良いことに感心した。その後のさりげない巡回で空いたグラスやお皿は素早く片づけられ、ドリンク追加も絶妙なタイミングで提供された。

お客様の９割が女性だったが、どの席でもよく食べ、よく飲んでいたので、スタッフはてんてこまいかと思えば、そういう訳でもなく、芝生で撮影するお客様と楽しそうにシャッターを押したり、虫よけのハーブスプレーを各テーブルにお勧めして回ったり。何よりスタッフが楽しそうに働く姿がとても印象的だった。丘の下にある和食処から、和服姿の仲居さんが何度も丘を駆け上って来る姿を見かけたが、汗を拭きながらも笑顔を絶やさず、きびきびと一気に駆け上がっていた。キンキンに冷えたビールとさわやかなスタッフの笑顔のお蔭で猛暑も忘れ、楽しく心地よいとてもゴージャスな夜だった。

店内中央に白木の大きなＬ字型のカウンターがあり、親方を中心に板前さん３名がスタンバイ。入店すると威勢のいい挨拶と笑顔でお出迎えがあり、この日は運よくカウンター中央の親方の前に座ることができた。数年前に親方になったという４１歳の若き彼。酔った常連客にからかわれても人なつっこい笑顔で返答し、初めてのお客様には、リラックスできるよう冗談を交えた会話を少しだけ。さらには目配りも一級品、手元は動いていても、お客様と会話をしていても、サービスが滞ることはなかった。

親方とホールを支える女性スタッフとの連携は特に素晴らしく、そこに言葉は要らない。お客様の食事の進行、お飲物のおかわりなど、親方のアイコンタクトひとつでスタッフは動き、タイミング良くサービスできていた。「阿吽の呼吸」というのはこういう事をいうのだろう。親方のサインを受けるホールスタッフもプロ意識が高い。あれこれと指示の言葉が店内で飛び交うことはないから、こちらもゆったりした気持ちで食事が楽しめた。他の板前さんへの指示の仕方にも配慮があり、カウンター席のお客様の前で見苦しいやりとり、なんて事はもちろんなかった。

以前、「すきやばし次郎」で、鮨を醤油にたっぷりつけた外国人のお客様を、板前さんが厳しく注意していたのを見たことがあった。「いしかわ」のにぎり鮨には煮切りが塗られている事が多い。また鮨皿は大きめで、そこへ少量の醤油を入れて差し出されるので、もしも一口で食べられなくても、鮨が醤油の海に溺れることはない。提供時にホールスタッフや板前さんから、笑顔で説明があるので、外国人のお客様も安心して楽しく鮨を食べ、お勧めの日本酒「八海山」も進んでいた。見ているだけで微笑んでしまう気持ちの良いスタッフのサービスと美味しいお鮨を楽しめて、大満足の夜だった